初めて文字起こしを発注する企業の総務担当者へ。
会社で会議やインタビューの音声を文字化する必要が出てきたとき、「文字起こしってどうやるの?」「自分たちでやるべき?」「何を依頼すればいい?」という疑問が浮かぶかもしれません。
実は、文字起こしには3つの段階があり、企業のニーズに応じて選び分けることが重要です。この記事では、初心者が陥りやすい誤解を解きながら、3つの違いを図解で解説します。
目次
文字起こしの3つのレベルとは

文字起こしは、以下の3段階に分かれています。
① 素起こし(そおきこし)
定義: 話した内容を、一言一句そのまま文字に起こしたもの
特徴:
- 「あー」「えっと」「まあ」などの言葉も含める
- 重複や言い淀みもそのまま記載
- 最も手間がかからない(=最も安い)
使う場面:
- 裁判法廷の証拠記録
- 学術研究のインタビュー詳細記録
- 音声の完全な記録を必要とする場合
初心者向けポイント: 自分たちでやるなら、この段階が相対的に簡単です。ただし、1時間の音声でも初心者には4~6時間かかります。
② ケバ取り(けばとり)
定義: 「あー」「えっと」などの不要な言葉を削除し、読みやすくした形
特徴:
- 内容はそのまま、不要な言葉だけ削除
- 会議の趣旨を保ちながらコンパクト化
- 最も依頼件数が多いプラン
- 企業の一般的な議事録作成に最適
使う場面:
- 社内会議の議事録作成
- クライアント会議の記録
- 講演会やセミナーの要点記録
初心者向けポイント: 企業初心者なら、この「ケバ取り」を依頼するのが正解です。自社でやると5~7時間かかります。
③ 整文(せいぶん)
定義: ケバ取りをさらに進め、話し言葉を書き言葉に変換。読みやすく、正しい日本語に整えたもの
特徴:
- 「〜だから」を「〜のため」に整える
- 主語・述語を明確化
- 報告書やレポートとして即座に使える品質
- 最も手間がかかる(=最も高い)
使う場面:
- 外部ステークホルダーへの報告書
- 学会発表資料の作成
- 正式な記録書類
初心者向けポイント: 「自分たちでやったら何時間かかるか?」を考えると、プロへの依頼が合理的に見えます。
企業が発注する際の選択ガイド
| 目的 | 推奨プラン | 理由 |
|---|---|---|
| 社内会議の議事録 | ケバ取り | 内容保持+読みやすさのバランスが最高 |
| クライアント提出資料 | 整文 | 外部信頼度が重要 |
| 法務・契約記録 | 素起こし | 完全性が必須 |
| 研究論文・学会 | ケバ取り or 整文 | 分野による |
複雑な判断は、プロに任せるのが正解
「どのプランを選べばいい?」「うちの場合はどれがいい?」という疑問が生じたら、それはプロに相談するサインです。
なぜなら:
- 業界や用途によって最適なプランが異なる
- 予算と品質のバランスを判断するには経験が必要
- 後から「やっぱり整文が必要だった」では時間ロス
企業初心者が一人で判断するより、発注前に専門家に「うちの場合は、どのレベルが必要ですか?」と相談するほうが、結果的に安心で効率的です。
次のステップ: 無料見積もりフォームで、あなたの企業の用途を教えていただければ、最適なプランをご提案します。